マシーネンクリーガー クレーテ製作記⑧ パステルを使った冬季迷彩塗装で仕上げる
- 2018.08.05
- KRÖTE / クレーテ PAINTING / 塗装

パステルを使った冬季迷彩塗装方法

前回、下地塗装でかなりキタナイ色を塗りました。
ここからパステルを使って一気に「冬場の戦場」に溶け込むホワイト系の冬季迷彩にしていきましょう。

戦車などにみられる通常の塗装色に石灰などで白い迷彩を施してそれがところどころ剥がれたり、薄くなっている感じです。
イメージが大事。
アクリル塗料で塗装
前回の下地の上からちょっと白寄りのグレーを塗ります。
塗った塗料をキットの上で薄くのばす感じで溶剤を筆にとってどんどん薄めます。
下地が見えなくなってしまうと勿体ないので薄く薄く塗り重ねます。
影や錆のところはわざと避けたりしながら薄いグレーのフィルターをかける感じです。
世でいう「フィルタリング」に近い感じですが、このとき全体に塗ってしまうとメリハリがなくなってしまうので案配が大事です。
ある部分に塗るか迷ったら塗らなくていい気がします。
あとでまた塗れますし。
この作業の狙いは「なじませる」ことです。
この後のパステル作業にいきなり入るとあまりにもかけ離れた色同士がくっきり分かれてしまうのでその仲介役に白寄りのグレーに手伝ってもらいます。
ある程度塗ったら、パステルの登場です。

今回はホワイトとごく薄いブルーを使いました。
ホワイトはそのまんま白=雪=冬季迷彩の基本色として。
薄いブルーは冬季迷彩のイメージ、寒すぎて青白い感じを出すのを狙っています。
単色の白で塗装が単調になるの避ける意味もあります。
棒ヤスリでこの二色をパウダー状にします。
使い捨てパレットを使うとすぐ捨てられて便利なので使っています。
模型を作る時間も取りづらいので掃除の時間は極力省きたいですしね。
ラッカー塗料を使っていたときは、いわゆる梅皿を使っていました。
横山宏先生をマネして前日の塗料を溶剤で溶かして嘗めるように使い切ることに喜びを感じていたのですが、ラッカーの臭いがきつくて、アクリル塗料をメインにするようになってからは、この使い捨てパレットです。
アクリルだと固まった塗料はほとんど溶けませんから使えませんしね。
このパウダーパステルをアクリル溶剤で溶いて塗ります。
このとき筆は完全にきれいなものを使います。
これまでさんざんいろんな色を使ってきたので筆が多少汚くても良さそうなものですが白系を塗るときに色が混じるとなぜかすごく汚く見えるのできれいな筆を使いましょう。
パステルを塗りつける、この工程ではきれいな筆が推奨ですが、高価なものでなくていいです。
むしろ使い古してボサボサになった「もう捨てようかな」くらいの方がいいです。
パステルは「隠蔽力が強い」=「主張が強い」ため、整った筆で塗るとパステルを含みすぎて、キットに塗って乾いた後にびっくりするくらいくっきり残るんですね。
そのため使い古した筆でちょびっとのパステルをすくってバサバサ塗る感じです。
塗ってみました。
濃いホワイトの部分がパステルです。
パステルの塗り方のコツは、筆目を残さないことです。
それさえ気を付けていれば濃く塗ってしまわない限りは必ずうまくいきます。
さらに塗っていきます。
薄く、薄く…
だいぶフクザツな感じになってきました。
筆でもないし、エアブラシでもない独特の色、テクスチャーが出てきました。
この作業を全体に行います。
もちろん塗らないところがあってもいいですし、念入りに塗るところもあって全体にメリハリをつけていきます。
塗る←→塗らないの指針としては、動く部分←→動かない部分としました。動く部分はこすれたり、衝撃で迷彩が剥がれやすいでしょうし、あまり動かない部分は迷彩がそれほどダメージを受けずに残りやすいとイメージしました。
クレーテの場合は大ざっぱに言うと脚は迷彩が剥がれて、砲塔部は迷彩が剥がれにくいと考えました。
で、組んでみました。
隣のは過去作です。
方向性を確認しています。眺めながら案配を確かめます。
こういうときおすすめの場所はお風呂ですね。
夜、寝る前にお風呂に入って、湯船に浸かりながらキットを眺めるんです。ぼーっと…
そうすると粗が見えてきたり、足りない部分やうまくいったところがよくわかります。
なんでかわからないんですが、湯気の中で見るとアイデアが沸いてくるんですね。
まだ途中ですが進めている方向は良さそうです。
次は、汚し作業・ウェザリングをしていきます。楽しいところです。
-
前の記事
マシーネンクリーガー クレーテ製作記⑦ 冬季迷彩の下地塗装 影色&錆色&基本塗装 2018.08.04
-
次の記事
マシーネンクリーガー クレーテ製作記⑨ エナメル塗料を使用したウェザリング 2018.08.06