マシーネンクリーガー クレーテ製作記まとめ 全17工程!カスタム&リペイント
- 2018.07.18
- KRÖTE / クレーテ
- クレーテ


2011年に発売されたthreeA版クレーテを
地道にカスタムして、完全リペイントしました。
その工作、塗装などのポイントをまとめてみました。
今後、各項目ごとに気付いた点などを細かく記録した記事もアップする予定です。
「クレーテっなんなの?」という方のために、 愛するクレーテについて思い入れたっぷりにまとめた記事はコチラ!
クレーテ カスタム&リペイント作業工程まとめ
直したいところ、イメージを充てていきたい部分を実際の行程に落とし込みます。
①イメージ固め
②合わせ目消し
③腰部装甲板の付け替え
④スモークディスチャージャーのパイピング
⑤ループアンテナ自作(断念)
⑥カメラアイの取り付け
⑦アンテナ取り付け
⑧クリアコート
⑨下地塗装
⑩影とディテール塗装
⑪冬季迷彩塗装
⑫パステル塗装
⑬ウェザリング
⑭識別帯
⑮デカール
⑯展示台
⑰撮影
①イメージ固め
いわゆる5W1Hで考える事が多いです。
いつ、どこで、だれが、なにを、なぜ、どのように
今回の場合ですとクレーテは
いつ?・戦時
どこで?・寒冷地
だれが?・クレーテ自身が
なにを?・偵察を
なぜ?・命令に従って
どのように?・単独で
こんな感じです。
上記の5W1Hから、イメージを呼び込みます。
雪原あるいは氷河地帯を単独で
進軍、威力偵察している
無人機クレーテが思い浮かびます。
塗装は冬季迷彩でいきます。
単独ですから整備なども受けられず、
オイル汚れや煤がついてくたびれた様子と
それでも稼働している対比イメージが出せたらと考えました。
実際はこのイメージ作りは過去作のときに
出来上がっていた部分です。
イメージの固め方をまとめてみました。 「5W1Hで模型・プラモデルの仕上がりイメージをかためる」
②合わせ目消し


素材がABSのためプラモデル用の工具や素材で対応できるかどうか、不安だったので終始調べて確認しながらの作業となりました。
タミヤの光硬化パテを使用しました。
光硬化パテを使った合わせ目消しについてまとめました。 とにかく速い!光硬化パテでABS素材の合わせ目を消す Ma.K.クレーテ編
③腰部の装甲板付け替え


この部分、全体のシルエットに影響します。
そのままですと、角度がなく杓子定規な取り付け方になっているので、ここは細工をして角度を付けました。
こうすることでクレーテの丸みを帯びたフォルムと調和します。
エバーグリーンのプラ棒を真鍮線で軸打ちして取り付けました。
腰部アーマーの付け替えについてまとめました ABSパーツの付け替え(Ma.K.クレーテ腰部アーマー)
④スモークディスチャージャーのパイピング

ここは作業範囲は小さいですが、
見せ場の一つです。
③の装甲板の付け替えはともすれば言わないとわからない部分ですが、
このスモークディスチャージャーはやるとやらないとで見栄えと精密度が大きく変わってきますので今回は必須だと考えていました。

自衛隊の戦車などを見てイメージを膨らませました。
ただ、完成品という事でスモークディスチャージャー部分を取り付けたまま、バラして作業しなかったので、かなり勘に頼った作業になりました。
「自分のセンスを信じない」
ようにしているため、ここは細かい作業も多くてしんどかったですね。
パイプにするためのコードと受け部のメタルパーツのサイズ合わせが難航して意外な盲点でした。
⑤ループアンテナ自作

結果から申し上げるとここは断念しました。
付属の部品の方が出来が良かったのでそれを整形して使用しました。
一応、自作もしてみたのですがうまくいきませんでした。
⑥カメラアイの取り付け


クレーテを眺めていて思うのはどうやって索敵しているのかということ。
「眼がないじゃん!」
なら付けてしまえということで、ハイキューパーツのメタルパーツを取り付けました。
塗装を剥がしてABS専用の接着剤で固定しました。
⑦アンテナ取り付け

⑤のループアンテナは結局、付属品で間に合わせましたが、こちらはしっかり作りました。
アンテナの接続部、アンテナを吊るワイヤーなど地味に工作です。
⑧クリアコート

工作が終わったので全体をクリアコートします。
コートには「光沢」を使用します。
最終的にはつや消し仕上げになりますがこの段階では塗料の伸びと拭き取りをスムーズにするためにテカテカにします。
また塗料に含まれる溶剤によるキットの保護も兼ねています。
⑨下地塗装

ブラウン系でランダムに塗料を載せました。
何色で塗るかは、色相環で決める事が多いです。
今回は仕上がりが冬季迷彩の白色系なので、なんでも良かったと思いますが錆色に近い方がやりやすいのでブラウン系にしました。
色相環で決める場合は、最終的に仕上げたい色の対局の色にするようにしていますがこの作業はけっこう勇気要りますね。
⑩影色とディテール塗装

下地塗装があらかた終わったら、影の部分や錆、汚れを描き入れていきます。
この段階から塗装は行ったり来たりの作業になります。
塗装してみてうまくいけば残しますし、だめならもう一度塗ります。
ちなみに下地塗装を含めて基本的に筆塗りです。
⑪冬季迷彩塗装

アクリル塗料でグレーからホワイト系の色を
薄く薄く塗っていきます。
塗ったあとから別の色をキット上で混ぜたり、拭き取ったりして徐々に進めていきます。
この段階で大事にしているのは全体のバランスで、汚れが付きやすいであろう部分は冬季迷彩があまり残らない感じで、
砲塔部などはあまり汚れは付かないと思うので、主に油汚れなどとの対比を考えています。
イメージを先行させる感じで塗ります。
⑫パステル塗装

冬季迷彩はつや消しイメージがあり、それを行うのに使ったのがパステルです。
模型店にはあまり売っていない気がします。
美術用品店にたくさんあります。
いろんな色があるので、たくさん揃えたくなりますが、私は最低限の色で間に合わせています。
持っていない色は白のパステルに塗料を混ぜて染めて使っています。
パステルの使い方は、棒ヤスリや茶こしでパウダー状にしたものをアクリル溶剤で溶いて、これを薄く塗ります。
本来はクロッキーなどで使用されているのだと思いますがよくわかりません。
パステルは溶けて一見液状にはなるのですが、元が粉なので強力な隠蔽力があり、厚く塗るとせっかくの下地が全く見えなくなります。
レイヤーを重ねていくようにして、とにかく薄く薄く塗ります。
⑬ウェザリング

冬季迷彩を施しながら、
オイル汚れやサビ、煤汚れなども演出していきます。
こうした部分はやりすぎると嫌味になるので塩梅を見ながらやります。
「自分のセンスは信じない」
繰り返しになってしまいしますがこれがモットーです。
でもこうしたところはどうしてもセンスが問われますね。
⑩~⑬の作業は無限ループのように納得いくまで繰り返します。
⑭識別帯

塗装の総仕上げですね。
識別帯だけあってかなり目立つ色で塗りますので塗装で唯一行ったり来たりの作業がしにくい部分です。
塗り損じると下地からやり直す必要があるかもしれません。
際のぼかし具合を意識しながら慎重に進めます。
識別帯にもウェザリングを施して塗装は完了です。
⑮デカール

やっとここまで来ました。
デカール貼りはキットに精密感を与えてくれる楽しい作業です。
しかし今回はスケールが1/12で、
いつも1/20~1/35あたりしか作らない私の手持ちのデカールだけでは
少々役不足でしたので
模型店を回って合いそうなものを調達しました。
⑯展示台

いつもは展示台は間に合わせだったりするんですが、
今回は依頼品なのでしっかりとした展示台を作りました。
⑰撮影

ご依頼の中に撮影も含まれていましたので、
屋外撮影を敢行しました。
個人的には模型には屋外撮影が
もっとも向いていると思います。
今回いい機会だと思い、
模型撮影のHow to本を読んで勉強しました。
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